花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)に悩まされているのは、日本のスギ花粉症の人だけではありません。

海外でもブタクサなどをはじめ、花粉症に悩まされている患者さんはいて、海外には海外の「花粉症の治療」があります。

(この記事の監修:薬剤師 石塚園子)

同じ「花粉症」でも、海外の治療と日本の治療が一緒だとは限りません

お医者さんが行う治療は「診療ガイドライン」というものに基づいて行われます。

花粉症については、症状の原因となる植物花粉が国ごとに異なる傾向があることや、お薬の流通・医療事情の違いもあり、日本と海外ではガイドラインがやや異なっています。

そのような中、2017年の11月に米国の3つの学会(で構成されたグループから、新しい花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の診療ガイドラインが発表されました。

新しい点:はじめて花粉症になったら、飲み薬ではなくステロイド点鼻薬で。

これまでは、アメリカでも日本でも花粉症の方がお医者さんにかかった際には、抗ヒスタミン薬などの飲み薬を用いた治療が多かったのですが、今回の変更において、アメリカでは12歳以上の花粉症患者さんの治療においては点鼻薬を用いた治療がメインになる動きのようです。

Recommendation 1:For initial treatment of seasonal allergic rhinitis in persons aged 12 years or older, routinely prescribe monotherapy with an intranasal corticosteroid rather than an intranasal corticosteroid in combination with an oral antihistamine. (Strong recommendation)
訳:季節性アレルギー性鼻炎の初期治療では、12歳以上では経口抗ヒスタミン剤とステロイド点鼻薬の併用ではなく、ステロイド点鼻薬の単剤処方とする。(推奨度:強)
Recommendation 2:For initial treatment of seasonal allergic rhinitis in persons aged 15 years or older, recommend an intranasal corticosteroid over a leukotriene receptor antagonist. (Strong recommendation)
訳:季節性アレルギー性鼻炎の初期治療では、15歳以上ではロイコトリエン受容体拮抗薬ではなくステロイド点鼻薬を使用することを推奨する。(推奨度:強)
Recommendation 3:For treatment of moderate to severe seasonal allergic rhinitis in persons aged 12 years or older, the clinician may recommend the combination of an intranasal corticosteroid and an intranasal antihistamine for initial treatment. (Weak recommendation)
訳:12歳以上の中等症から重症の季節性アレルギー性鼻炎の初期治療では、医師にステロイド点鼻薬と抗ヒスタミン剤の点鼻薬の併用を勧められるかもしれない(推奨度:弱)

 

全文は下記から読めます。(医療従事者など、専門家向けの内容です)

Pharmacologic Treatment of Seasonal Allergic Rhinitis: Synopsis of Guidance From the 2017 Joint Task Force on Practice Parameters

 

日本の治療も、現在さまざまなものが新しく検討段階にあります。

今後どのように変わっていくかも注目ですね。

 

 

⇒花粉症の治療には、いったいどんなものがあるのかチェック

  • 当サイト掲載の記事は、極力現在の日本における診療ガイドラインをベースに薬剤師監修の元、文献など出典の明らかな、医学的見地に基づいた情報を掲載しております。
  • 専門家の皆様へ。記事の内容について間違いや誤解を招く表現、またはより適切な参考文献やデータについての情報がございましたら、こちらよりご連絡ください。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう