花粉症になると、くしゃみ・鼻水だけではなく、体全体の調子が悪くなってきますよね。

ここでは、花粉症の症状の種類と、なぜくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が起きるのかについて説明します。

(この記事の監修:薬剤師 石塚園子)

花粉症の四大症状:くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ

花粉症の主な症状として挙げられるのは、くしゃみ・鼻水・鼻づまりで、三大症状とも呼ばれます1)

さらに、目のかゆみ、なみだ、充血などの目の症状も伴うことが多いです。

くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ、4種類になるので四大症状と言えますね。

花粉症の三大症状

花粉症には肌荒れ・のどの痛み・発熱などの症状もある

花粉症の症状は、

体から花粉(抗原)を排除しようとする

その時に特定の物質(このあとで詳しく説明します)を放出する

その物質が体の各器官(鼻、目、粘膜全体・・・など)に影響する

という流れで起こります。

そのため、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ以外にも症状は多岐にわたります2)

例えば、

  • 肌荒れ
  • 頭痛
  • 微熱
  • のどの痛み、かゆみ、違和感
  • 特定の食べ物で蕁麻疹などの体調不良の症状が出やすくなる(口腔アレルギー)
  • もともとアトピーなどのアレルギー体質の人がさらに症状が悪化する3)

などです。

上記以外にも、

  • 鼻づまりなどの諸症状からくる倦怠感
  • 鼻水、鼻づまりからくる不眠

など、間接的な日常への影響も含めると、花粉症から派生する体調の悩みは多岐にわたりますね。

これらの症状が花粉が飛散する期間ずっと続くため、花粉症の人はつらい時期が長期間続きます。




なぜくしゃみ・鼻水・目のかゆみなどが起きるの?

花粉を体の外に出そうとしている

人間の体は、体の外からやってきた異物を排除しようとしたときに、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ(涙)で異物を排除しようとします。

簡単に言うと、この「異物」が花粉です。

もともとスギの花粉は球体の形をしていて、外側が堅い外壁に覆われています。
(風船のようなものをイメージしてください。外側のゴムの部分にあたるのが外壁で、空気の部分に相当する”中身”があります。)

顕微鏡で見た花粉の様子(拡大)
顕微鏡で見た花粉の様子(拡大) 

この外壁と中身両方に、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状のもととなる「抗原」と呼ばれる物質があり、花粉は水にぬれたときに球体が割れる性質を持っているので、その時に抗原が飛び散ります。

鼻の中や目の粘膜で水分を吸った花粉が割れる⇒抗原が飛び散る⇒くしゃみ・鼻水・目のかゆみ(涙)などの花粉症の反応が起こっている

というわけです4)

「異物」を排除しようとしてる人が花粉症の人で、まだ「異物」として体が認識していない人が花粉症ではない人、ということですね。

 

花粉症の人の体の中で起きていること

花粉症の人の体に花粉(抗原)が入ってくると、肥満細胞(マスト細胞)が花粉という「敵」から体を守ろうとして、花粉(抗原)に対して「出ていけ」と攻撃します。

<花粉症の症状が起こるメカニズム>

花粉症の症状が起きるメカニズム

この攻撃のときに放出する物質が、「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という名前の化学伝達物質で、これらが体のさまざまな部分を刺激して、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみという四大症状をはじめとした、花粉症の症状を引き起こします。

 

花粉対策、花粉症にならないための予防策をしっかりとやっていきましょう。

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この記事の監修

本記事は下記の監修者の元、極力現在の日本における診療ガイドラインをベースとし、ガイドラインに記載がない場合は文献など出典の明らかな情報を掲載しております。
また、参考となる文献自体の信頼性についても確認をしています。

薬剤師 石塚園子

薬剤師 石塚園子

北里大学薬学部薬学科卒業

大学卒業後、国立国際医療センター(現 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター)病院薬剤部にて、循環器科、呼吸器科、心臓血管外科、呼吸器外科、外科などの病棟業務を担当。また、医薬品情報管理業務にも携わる。

その後、財団法人 日本公定書協会(現 一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団) 臨床研究データセンター(現 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 臨床研究センター JCRAC データセンター)にて、日本初の Electric Data Management システムを利用した医師主導の臨床研究のデータマネジメントに携わる。

現在は、株式会社フォーチュンにて、ウェブシステムを活用した信頼できる医療情報の提供方法を検討する一方、一般社団法人メディカルツーリズム協会では日本の医療の情報を世界に発信する活動をしている。

 


 

専門家の皆様へ。
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<参考文献>

  1. 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会.“どんな症状があるか”.アレルギー性鼻炎ガイド.株式会社ライフ・サイエンス,2009,P.4,http://www.jaanet.org/pdf/guideline_nose05.pdf,(参照 2017-10-20).
  2. 厚生労働科学研究 公益財団法人日本アレルギー協会.的確な花粉症の治療のために.第2版, 2015, 20p, http://www.jaanet.org/pdf_files/allergy_nose03.pdf,(参照 2017-10-20).
  3. 大久保公裕.“花粉症のセルフケア”.的確な花粉症の治療のために.第2版,厚生労働科学研究 公益財団法人日本アレルギー協会,2015,P.14,http://www.jaanet.org/pdf_files/allergy_nose03.pdf,(参照 2017-10-20).
  4. 野原修.スギ花粉からの主要抗原溶出に対する鼻汁の影響.耳鼻咽喉科展望.1996,Vol. 39, No. 5, P.483-495,https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo1958/39/5/39_5_483/_pdf,(参照 2017-10-20).

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